ハプニングだらけ、成長をさせてくれたアメリカという国 vol.3

語学留学、大学、グリーンカード、ピアノ、仕事の20年(留学準備編)

こんにちは。Ichikawa Piano Schoolの福山です。アメリカへの脱出計画、予行練習の1人ニューヨーク旅のお話をしようと思います。

そもそもなぜアメリカへの脱出計画を立てたのか。不思議にも私の心?頭?の中になぜか居座りつづける感情や憧れのようなものがあって、アメリカの嘗ての西部開拓時代のように新しい土地で自分で努力をして自分の力で1から始めて生活を立て直すという考えです。となるとヨーロッパへの語学留学よりもアメリカに行く方が私には合っているかも知れないと思った事が脱出の理由の1つ。

私が脱出を計画していたころの日本はバブル崩壊直後、それでもまだまだ日本経済は安定していてTVや友達の会話から入ってくる情報はどれも私が望んでいるようなものではなく、その事になぜかフツフツとした感情がいつもあったように思います。私が望んでいるものはお金があって居心地の良い生活ではなく、たとえ辛くても自分の力を思う存分発揮できる場所が欲しかったのかも知れません。自分は何か出来るっ!思いっきり自分の為になる事を何かをしたかったのかもしれません。

そしてこれから生きていく上で英語は理解したほうが良い?親から反対され続けたピアノの学位、どうやっても日本では叶う事がないピアノの学位。。。ピアノのカラクリが知りたいっ!。。。とコッソリ考えていました。

実際の留学の前に予行練習として20歳そこそこで1人で行ってしまったニューヨーク。日本の旅行会社を通して予約をしたマンハッタンにあるルーズベルトホテルにやっと到着しました。しかも知らない人の車に乗って到着。ホテルの予約券を持っていたのでカウンターに行ってそれを見せるだけで精一杯です。カウンターのアメリカ人のスタッフが何か言っていますが全く分かりません。ジェスチャーで向こうの方を指しているので多分その方向へ行って下さいという事なのでしょう。

部屋のカギに部屋番号が書いてあったので部屋までは何とか辿り着きました。直ぐにドアのカギを閉め、部屋に1人きり。なぜかゾッとしたのを覚えています。アメリカのホテルなんて初めて。日本でも1人旅行したことないし、部屋はかなり暗い。スイッチがどこにあるのかさえも分からない、やっとの思いでスイッチを探し部屋中のライトをつけましたがそれでも暗い。しかも家具の上にホコリがたっくさん。驚きました、あまりの汚さにっ!そしたら誰かがドアを’コンコン’と叩くのです。余計にゾッとしました。もちろんドアにも近づけないし開けもしませんでした。自分の気配を感じさせないようにしました。開けたところで何を言っているのか分からないし、ドアをノックされる覚えもないし。しばらく音を立てないようにし、それからコッソリドア越しに向こうに誰かいないかのぞき穴から覗いて誰もいなかったのでホッとして、やっとTVをつけ荷物整理。そのうちにお腹が空いている事に気が付きました。

自分はマンハッタンに1人でいて外が暗くなろうとしているときに出かけようとしている。(チェックインは午後3時くらいだから、たぶんこの時点で夕方4時か5時あたり。)怖くて仕方ありません。取り合えずドアの外に誰もいないことを確認し、ホテルの外に出ました。ホテルから歩いて1,2分の所に得体のしれないお店があり透明のトレーにビュッフェ状態になっている食料を入れて量り売りをしてくれるのかな?らしきものを見つけて早速試し購入。お金もどれがどれだかわからないしレジにいる人が何を言っているのか全く分からないので100ドルのトラベラーズチェックを出してお金を払い、一目散にホテルに戻り汚い部屋で1人で食べていました。

次の日は地球の歩き方2冊持ってマンハッタン観光開始っ!ワクワクです!でも朝ご飯をどこで食べようか。。。お腹がかなり空いています。でも昨日行ったデリには行きたくないし。フラフラと歩いていると道行く人がカートで売っているホットドックやプリッツェルの大きなパンを買って歩きながら食べているのを目にしました。私も試してみよっと。ホットドックとプリッツェルの両方を早速購入したのですがホットドックの中身がソーセージだけ。ケチャップもないしマスタードもかかってない。多分購入した時に’ケチャップかける?’など聞かれたのかもしれないけどそんな事さえも全く分からない。プリッツェルには塩がこれでもかという程まぶしてあって塩辛すぎて食べれない。それでもお腹が空いてたので無理やり全部食べました。後でプリッツェルを食べている人を見たら塩を掃いながら食べていたので私もそうすれば良かったんでしょう。何がどうなっているのか全く分かりません。

今回のお話はここまでですが、これからのお話にお付き合い頂けたら嬉しいです。では次回で!