ご自宅での効果的な練習方法 Part 3

上達する練習方法とは?

こんにちは。Ichikawa Piano Schoolの福山です。今回はピアノが上達したと感じられる練習方法についてお話をしようと思います。曲の始めから終わりまで1日3回練習をすればそれで練習をしたことになりその後にピアノは自動的に上達するのでしょうか。

ピアノや楽譜を購入しレッスンを取る事を決めてご自宅での練習が始まります。先生から’こことここを練習してね’と言われ、いざ家に帰りピアノに向かい練習を始めます。その時にご両親が忙しくお子様の練習に一緒に居られない、練習はしているようだけど何をしているのか分からないという事は多々あると思います。そのようなご自宅での練習の時間を費やしながらレッスンでは音符は読めている、しかし小節と小節の間で必ず止まってしまう、所々間違えて終わる、という弾き方になってしまっています。でもピアノを始めたばかりのお子様にとってはもちろん家で練習もしたし音符も読めたしピアノを弾いているからこれでOKと思っているかもしれません。このままでは音楽は流れる事はなく取り合えず’鍵盤を一つずつ押している’という作業になります。そこからどのように脱出するか。。。

その練習方法としてまず曲の始めから弾いてみます。1小節目はOK。繋げて2小節目まで弾けるか試してみます。そこで1と2小節目が繋がらない場合は1小節目の最後の拍から2小節目の最初の拍まで弾いてみます。変な場所からのスタートですがわざとそのような練習をします。1小節目の最後の拍と2小節目の最初の拍が繋がったら今度は1小節目の2や3拍目から2小節目の2や3拍目までと枠を徐々に広げていきます。それでも間違える場合は常に初めの練習枠に戻しながら練習をし続けます。あとはいつも間違える場所が分かっている場合はお子様自身でその音符に赤や青のえんぴつで〇なり印をつけ、その小節から練習をしその間違いが直ったら前の小節の最後の拍から間違えていた小節の最後まで練習をしてみる、そして徐々に枠を広げてみるという練習をします。もし間違いが直らない場合はそこだけ宿題とする。間違わないで弾けた場合は1行だけ宿題など、かなり曲を小分けにしながら宿題を決めます。(Ichikawa Piano Schoolでは私が決めた宿題より少なく練習をしてきてもOKです。ご自宅で練習をしてきた内容を見ているので無理に沢山宿題をしなくてOKです。)

ドレミでメロディーを歌っているかも重要になってきます。このような習慣をつける事によって絶対音感が自然と身につきますのでドレミで歌ってみて下さい。発表会で演奏をする時に慣れない場所やライト、ピアノでとても緊張をします。左手を忘れて止まってしまうという事がないようにメロディーだけでも日ごろからドレミで歌っていたら右手を弾き続けることが出来きそのうちに左手も自然と付いてくるかも知れません。ピアノを弾きながら音符を認識しその音程で歌を歌うという複雑な事は殆どのお子様は好きではなくやりたくないのですがピアノを習得する過程ではとても重要な事になってきます。私も大きな声で一緒に歌い生徒さん達の恥ずかしさや間違ったことに対する嫌な気持ちをかき消すように歌っています。何回かすると歌う事、間違える事、居心地の悪い事もそれ程気にならなくなり弾きながら歌えるようになってきますので是非試してみて下さい。(☆絶対にやらない!と宣言をするお子様にはもちろんお勧めはしていません☆)

先程の間違いを直す練習ですが間違う箇所を既に分かっている、印がついていると思います。練習をする時にその個所を’直す、意識する’事によって間違いは徐々に直ってきます。間違いに印が付いているだけで曲の始めから練習をしてまた同じ個所で間違えた、それでは印をつけた意味が全くありません。何の為に練習をしているのかを確認し、間違いの箇所を認識する、そしてその場所が近づいてきたら頭で認識をしながら間違いを正す、という練習をしてみて下さい。意識をするだけでかなり変わる事は間違いありません。

最後に楽譜を見ながら練習をしているかを確認してください。どうやら楽譜を見ながら指を動かすのは難しい、早いスピードで弾きたいから楽譜は見てられないという事を耳にします。間違っていても楽譜を見ないで’どうだったかな?’と記憶を辿りながら弾き始めますが全く違う事を弾いている場合があります。そうなってしまうと間違っている箇所を直すのにとても時間が掛かります。私の頭の中ではどこまで曲を解体して練習を遡ろうかとアイディアがうずめき始めます。まずは曲の始めからかなり遅いスピードで楽譜を見ながら練習をします。そして間違える箇所を探します。そこで早く弾いて切り抜けようという動作が見られるのですがそれでは間違いは直りません。その間違える箇所の楽譜をしっかりと確認しその間違える箇所だけを練習します。そしてそこから拍を追加していき枠を広げていく練習方法をします。それでも前から練習して既に体にしみこんでしまった’楽譜を見ないで早く弾いて切り抜けよう’という動作や衝動的な行動はなかなか直らずそのまま続いてしまう事があるのですが、それでは一向にピアノは上達しません。少々の我慢によって(ゆっっっくり練習をする事)その後に曲がとても素晴らしいものに仕上がりますので辛抱強くゆっくり楽譜を見ながら練習を続けてみて下さい。

効果的な練習方法を書きながら練習は細かいなあと思ったりもしますがそれを習慣化する事によって徐々に上達はしていきます。物事を上達させるって難しいですよね。。。

9月あたりにピアノソロの演奏会をしようかと考えています。想像溢れる演奏会にしようと練習をしておりますのでご都合が合いましたら是非お越しください。では次回またピアノのお話でお会いしましょう。